1. コロナ後の世界はどうなりますか?(3)
Question.4

コロナ後の世界はどうなりますか?

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「Withコロナ」時代のネットリテラシーが必要

小学校教育分野
彼谷 環先生

COVID-19の猛威は、私たちの生活を大きく変えました。感染拡大防止のため、大学の授業や働き方の面では、テレビ会議システムの導入やリモートワークの積極的採用が行われています。こうした動きは、課題とされてきたICT教育を推し進め、長時間労働を克服する可能性を広げています。他方、緊急事態宣言が解除されてもなお遠隔でのコミュニケーションが求められるなか、私たちは、これまで以上にSNSで情報交換する機会が増えています。 憲法が保障する「表現の自由」には、自己実現と自己統治という二つの価値があります。18世紀市民革命で獲得されたこの自由権は時代と共に発展していきますが、現代ではIT技術の進化を受け、容易にかつ多様な方法で行使できるようになりました。その反面、特定の意見が閉じられたネット環境で増幅する「エコーチャンバー現象」が発生し、問題視されるようになっています。 自己の意見に好意的な反応は、心地よく、「支持されている」と感じることができます。しかし、そのことが、少数者を排除する原動力となることは、避けねばならないでしょう。民主主義社会は、多様な意見が自由に交換され、「将来多数になる可能性をもつ」少数意見が尊重されてこそ、実現できると考えられるからです。

先生おすすめの本

ハンナ・アーレント

矢野久美子/中央公論新社

在宅時間が長い今こそ、難解な思想と向き合う絶好の機会です。「戦争の世紀」に、冷徹に公共性を追い求めたアーレント。米国で『全体主義の起源』が再評価され、『エルサレムのアイヒマン』を著した人物の、人生の邂逅を味わってみてください。

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