1. コロナ後の世界はどうなりますか?(2)
Question.4

コロナ後の世界はどうなりますか?

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求められる「個の専門性」と「個をつなぐ力」

経営情報専攻
佐藤 綾子先生

人類は分業により発展してきました。例えば、ただ目の前にある実を食べるという行為も、おいしい実がなる種を研究する人、土を研究する人、育てる人、売る人……、という風に分業の連鎖に発展しました。新型コロナ問題を機に加速するIT化は、分業のさらなる細分化や、高度化を推進するでしょう。 私の担当する会計分野で考えてみましょう。会計は人々が客観的なデータに基づき議論するために欠かせないツールであり、無くなることはありません。例えば新型コロナ問題対応のため、限られた財源をマスクの無料配付、店舗の休業補償等、何に充当すべきか考えるとき、客観的な会計情報は必須となります。 ただし、会計情報を算出するための単純な計算業務は今後、(人ではなく)ITと分業することになります。そのため今後は、より高度な会計やITの知識など「個の専門性」が求められます。そして、会計情報を政策議論で活用し課題解決につなげるためには、マスクの有効性や店舗の状況など、会計情報以外の専門情報や人々の意見など、「個をつなぐ力」が大切になるのです。 そのため大学では、会計、IT等の専門知識にとどまらず、課題解決に必要な考える力を身に着けてほしいと思います。

先生おすすめの本

帳簿の世界史

ジェイコブ・ソール著(村井章子訳)/文藝春秋

「歴史の転換期に会計あり」です。日本は脆弱な財政で新型コロナ問題を乗り切ることができるのでしょうか。「太陽の沈まぬ国」スペイン帝国の凋落や、フランス革命に会計が与えた影響など、今こそ読みたい一冊です。

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