「VOCALOIDの父」として知られるヤマハの剣持秀紀氏が富山県寄附講義を実施
2025年11月12日(水)、富山県寄附講義として、ヤマハ株式会社研究開発統括部研究開発企画グループの剣持秀紀氏から「歌声合成技術VOCALOIDと新しい音楽」と題して講義を行っていただきました。VOCALOIDはヤマハの歌声音声技術の名称で、「ボカロ」の略称でも親しまれています。剣持氏はその開発者であり、「VOCALOIDの父」として知られる存在です。また、NHKの「新プロジェクトX」の本年4月19日放映会「情熱の連鎖が生んだ音楽革命~初音ミク 誕生秘話~」では、メインゲストとして登場されました。
今回の講義では、VOCALOIDに使われている技術について開発秘話も交えて解説されました。そして、2019年のNHK紅白歌合戦ではヤマハの技術を使って作り出された美空ひばりの歌声が放送されたこと、VOCALOID最新版ではAIを使った合成方式が導入されていることなどが紹介されました。さらに、その場でパソコンを使って音符と歌詞を入力して歌声を合成するデモを実施されました。
新しい楽器や技術の登場あるいは社会の変化によって音楽は変わっていくということが論じられ、それを裏付ける例がいくつも紹介されました。そして、VOCALOIDという「新しい楽器」により「新しい音楽」が生まれたと言えるのではないか、これからも「新しい楽器・技術」や「社会の変化」により、「新しい音楽」が生まれ続けるのではないかと述べられました。
受講した学生からは「新プロジェクトXに登場された剣持さんの話を生でお聞きすることができてうれしかった」「小学生の頃からたくさん聞いてきたボカロを開発された方のお話しを聞けて多くの学びを得ることができた」「音楽の新しい可能性について考えることができた」といった感想が寄せられ、よい刺激になったことが伺えました。
