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2023.11.28 研究・授業

視覚障害者のことを知ろう!(「情報社会と情報倫理」における外部講師の授業)

 2023年10月31日(火)1限、現代社会学部経営情報専攻科目「情報社会と情報倫理」について、株式会社インテック 先端技術研究所 研究員の守井清吾氏を外部講師として招聘し、現代社会学部2年生・3年生68人に講義して頂きました。
 守井氏は5歳のときに左目を失明し、その後右目も徐々に悪くなり、全盲という状態になられました。数々の困難を克服して富山大学教育学部を卒業され、同大大学院(博士)生命融合科学研究部で工学博士号を取得されました。その後、2015年に株式会社インテックに入社され、現在は、同社先端技術研究所で画像情報解析技術や触覚/聴覚融合インタフェースの研究に従事されています。
 「視覚障害者のことを知ろう!」と題された講義では、視覚障害者の置かれている現状、3つの課題とその解決策についての紹介がありました。課題の1つ目は文字の読み書きであり、その解決策は点字と音声読み上げとのことです。課題の2つ目は、屋外の歩行であり、その解決策は点字ブロック・音声信号・ビーコンによる位置情報把握・センサ内蔵白杖などがあるとのことです。課題の3つ目は、非言語情報のアクセスであり、その解決策は触図や画像認識AIなどがあるとのことです。しかし、これらの解決策には、コストの問題や精度の問題があるとのことです。
 このような課題に直面しながらも、守井氏はアニメやゲーム、音楽鑑賞を楽しみながら快活に日々を送っておられます。仕事面では、研究開発やプログラミングを精力的に実施されているとのことです。スマホアプリ「これなにメモ」の開発を行ったり、生成AIを使った画像作成/認識体験のためのデモプログラムの開発をされたりしているとのことです。
 学生からは、「日本の視覚障害者への支援制度は、海外と比べて良いと思われますか」「目が見えないことで他の能力が発達するというのはあるのでしょうか?」「スマホゲームは何をプレイしていますか?」などの質問が多数寄せられました。受講後のレポートには、「普段聞けない話を聞くことができて考えさせられた」「不自由さがあっても明るく様々なことに挑戦されている姿に驚きました」「今回の話を聞いて自分のしたいことを取り組むことの大切さや取り組めない理由は言い訳だと思った」などの記述があり、大きな刺激となったものと思われます。
 今後も、多様な立場や経験をお持ちの外部講師をお招きし、広い視野で社会を見たり、本質的な問題を考えたりする機会を学生に提供すべく務めたいと考えています。

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