第4章 堅実な生活
第5節 学び続ける暮らし

第3項 生涯学習

勉強する人が増えた?!
−−「社会生活基本調査(2001)」結果−−

 過去1年間に学習したことがある人の割合(学習行動者率)は、他の分野の行動者率と同様に、大都市圏ほど高い。
 こうした中で富山県は、大都市圏周辺地域としては低めに出ていることも、他の分野と同様である。


 5年前と学習行動者率を比較すると、富山県では、28.8%から32.0%へと増加している。この変化は、全国でも同様に見られる。
 年齢別には、富山県では25-34歳層を除く若い世代から、54歳までの中年世代で増加しており、55歳以上は明確な増加はない。


 学習行動者率を学習内容別に見ると、前回調査では項目がなかった、パソコン等の情報処理に関する率が最も大きい。
 これが学習行動者率を増加させたことは明らかであろう。そして、55歳以上の層では、パソコンへの取組みがあまりなされていないことも推測される。


(統計データ)

(Oct.05,2002.)





以下は、1996年統計による分析

勉強しない大人達 −−社会生活基本調査報告−−

 大学等への進学率が高まり、結果として地域社会にも高学歴者が次第に増加してきている。それでは、大人はどれ位い学習をつづけているのであろうか。

 平日で時間帯別に学習・研究をしている人の率を見ると、午後9時過ぎのピーク時でも2%(50人に1人)に満たず極めて低いものとなっている。
 これは、特定の平日の統計ではあるが、ほとんどの大人は、普段は勉強をしていないことを示している。
 男女別では時間帯別に差があるが、全体では男の方がやや高い。
 なお、富山県での社会教育受講者数の割合は全国でも高いが、これは単に学習意欲というより、別の要因があろう。


 全国との比較では、富山県の行動者の率が一段と低い。ただし、時間帯では昼間での差が大きく、居住者の属性の違いによるところが大きいと考えられる。


 過去1年間のうちに行動(学習・研究)したことのある者の比率について見ると、富山は28.8%で全国平均の30.6%より低い。
 行動者率の高いのは大都市圏の都府県であり、人口の年齢構成とある程度の相関を持っている。


 学習・研究行動者率を年齢別に見ると、30歳代前半までは、4割弱であるが、その後加齢とともに急減している。
 一年に一度も行動しないというのは、学ぶことをほとんど放棄したことを意味しており、若い世代でも半分以上、40歳代で3人に2人、50歳代で4人に3人となっている。これでは、生涯学習時代からはほど遠い。


 分野別に見るといずれも1割以下である。
 性別に見ると、男で行動者率が高いのは、外国語、ビジネスなどであり、女では家政、芸術文化などとなっている。
 全国との比較では、外国語を学習・研究した者の比率の低いことが目立つ。


 分野毎の行動者率を年齢別に見ると、まず外国語は年齢と共に急減している。また、自然科学や人文社会の学習・研究はほぼ若い人のみに限られている。
 ビジネス関連の学習・研究は、新社会人等の若い世代が中心となっている。
 また、女性が中心となる分野で、育児から家政への年齢に伴う移行が見られる。
 他方、年齢とともに増加するのは芸術文化であり、特に60歳前後で高い。これは老齢期に向かって、趣味づくりを目指しているのであろう。


 なお、富山県では、図書館の本の貸出し件数も少ない。
 現在、市場原理の貫徹した競争社会の到来がいわれる。しかし、このように学習・研究をする人の比率が低く、個人としての力の蓄積に努めている様子が見られないのは、厳しい競争の場面が個々人までには及ばないものと捉えられているのであろうか。
 また、人々の約半数が高等教育を受ける時代となっているが、知を愛する気持ちは育てていないと思われる。
 さらに飛躍しすぎとも取られようが、このホームページを作成していて不安になるのは、反知性主義こそないが、地域社会について知的に考え、あるべき方向を求めようとする人々の姿勢も弱いのではないかと懸念されることである。

(統計データ)


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(Jul.03,1998.)