デフレの深刻化か ─大幅に低下した2009年消費者物価─
2009年の富山市の消費者物価指数は、前年比1.6%の低下となった(生鮮食品を除くと1.8%の低下)。
政府は昨年11月の月例経済報告で「デフレ宣言」を行っており、富山市のこの消費者物価指数の変化もデフレの深刻化の象徴と見られよう。しかし、費目ごとの物価の変化を検討すると、必ずしも単純に捉えることはできない。
物価下落の寄与率を中分類の費目で見ると、自動車関係費49%、他の光熱23%、教養娯楽用耐久財15%、家賃10%、衣料6%、教養娯楽サービス5%、家庭用耐久財4%などとなっている(物価が上昇した費目ではマイナスの寄与率となるため、物価が低下した費目の寄与率の合計は100%を超える)。
このうち、自動車等関係費、他の光熱は、ガソリン、灯油等のエネルギー価格の変動によるもので、2008年の高騰から反落したため下げ幅が大きくでたものである。
また、教養娯楽耐久財は、家電製品などの価格低下によるもので、既に2008年も大幅の低下を見せていた。ちなみに家庭用耐久財については、むしろ下げ幅が小さくなっている。
家賃は、空き家率の上昇や所得低下の中での負担力の低下によるものであろう。この費目も前年に引き続きの低下である。
衣料は、ユニクロなどのように、手ごろな価格の商品が積極的に提供されたためであろう。
教養娯楽サービスは宿泊などの旅行関連サービス、あるいは月謝などで、これは低価格商品・サービスが選好された結果であろう。
「デフレの深刻化」と捉えられる費目を「消費低迷の中で価格の下げ幅が一層拡大した費目」と狭義に定義すれば、価格低下寄与率の高い上述の費目のうちでは、衣料・教養娯楽サービス程度に限られ、物価の下落幅全体の中では、必ずしも大きな寄与率を持っていない。つまり、確かに、デフレ傾向は見られるのだが、物価の低下全体でこれを強調するのは、誤解を伴うのではなかろうか。
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