急転換するお酒の消費
―富山は全国の後追い―
各都道府県の酒類の消費量は、国税庁の販売量の統計で把握できる。
富山の成人一人当たりの酒類の年間消費量(2003年度)は、88リットルで、全国の89リットルにほぼ匹敵している。これは、1升瓶換算で約49本、1週間に1本(升)に少し欠ける。ただし約45%は、ビールの嵩である。
なお、通勤や観光の県際移動が多い大都市圏等では、成人人口(居住者)当たり統計では、幾分歪んだものとなっていることに留意が必要であろう。
(→酒飲みの体質)
成人一人当たりのお酒の消費量は近年急速に減少している。
全国では、'90年代初のバブル経済崩壊と同時に減少し始めており、'90年代半ばには、富山と同水準となった。
さらに、その後'90年代後半には、富山の消費量も全国と並んで、減少し続けている。
消費量の減少は、お酒の種類別の構成の大きな転換と同時に起きている。
近年、ビールが大幅に減少し続けているのに対して、発泡酒が大幅に増加してきている。
清酒は漸減傾向を示し、焼酎、リキュールは漸増している。
2000〜2003年の3年間の変化でも、構成の変化が明確である。
対応関係が明確にある訳ではないが、お酒を飲む場面から見れば、例えば、清酒が焼酎に、ビールが発泡酒に、ウィスキーがスピリッツ類・リキュール類に入れ替わっているとも言えそうである。
成人一人当たり酒類消費量について、富山を全国平均と比較すると、清酒が約1.6倍で多く、これに対して、焼酎は約6割と少ない。
また、ビールは全国水準を若干上回っている。
これに対して、果実酒類、ウィスキー類は、それぞれ全国水準の7割、8割と低い。
全国の中で、清酒の消費が多いのは、秋田から石川までの5県と島根、及び長野、福島などであり、概ね日本海沿岸の米どころと重なっている。
なお、南九州で低いのは焼酎の消費が代替している。
酒類を清酒・焼酎、ビール、その他発泡酒・洋酒等に3分してその量の構成比を見ると、比較的はっきりとした地域特性がある。
具体的には、北陸を含め米どころの清酒党、南九州の焼酎党、大都市圏中心都府県のビール党、大都市圏住宅地県の発泡酒・洋酒党などと言えよう。
なお、このグラフでは、各都道府県の位置は、急速に左上方向に移動しており、この意味では、北陸の各県は、各県の後塵を拝している。
酒の嗜好に理屈を付ける必要はない。
しかし、酒類それぞれに相応しい場面があり、清酒の比重の高さは伝統的宴会の多さが想起される。また、洋酒の低さは、個人的に酒そのものを楽しむ場面の少なさが予想される。
(統計データ)
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(Nov.26,2005.Rev./Jan.31,1998.Orig.)