相対的には従業員数の減少は軽微
―バブル経済崩壊後の製造業の変化―
2009年工業統計調査結果の概要が発表された。ただし、2009年はリーマンショックによる落込みが大きく、その水準の評価は難しい。
バブル経済崩壊後の長期的な推移では、4人以上事業所の出荷額等については、1900年代に一進一退の中で漸減の後、2000年代に入って回復基調となり、バブル経済時の水準まで戻ったが、2009年には一転して近年の最低水準に落ち込んでいる。
従業者数については、1990年代に減少が続いた後、2000年代に入って横這いに転じたが、2009年には大きく落ち込んだ。
事業所数については、1990年代以降減少が続いている。
47都道府県毎の出荷額等の推移を1991年を基準としてみると、変動のタイミングはほぼ一致しているが、富山県については、落ち込みが相対的に大きなものとなっているといえよう。
1991年を基準とした2009年の水準では、東京・大阪の大都市圏の都府県で極めて減少が大きく、東海を中部圏の県がこれに次ぐ減少となっている。
これに対して、九州・四国で減少の少ない県が多い。

一方、従業者数等については、富山県の減少は、相対的には軽微なものとなっていると言えよう。
1991年を基準とした2009年の水準では、東海とともに、富山・石川、及び北関東での減少が相対的に少なくなっている。
他方、事業所数の推移についても、富山県の減少は、相対的には少ないものとなっている。
1991年を基準とした2009年の水準では、九州の諸県で減少の少ない県が多いが、富山県はこれに次ぐ位置にある。
以上のような変化については、我が国を取り巻く経済環境の中で、出荷額等の大きな減少は避け難いが、富山県では地場で生まれ、育った企業が雇用の維持、事業所の存続に一層努力してきたと言えるのではなかろうか。
1991年を基準とした2009年の出荷額等及び従業者数の水準を重ねてみると、都道府県を幾つかのグループに分けて捉えることができそうである。
まず、@東京・大阪の大都市圏の都府県では、双方の水準が大きく落ち込んでおり、産業構造の転換が大きく進んでいることがうかがえる。
これに対して、A滋賀を含むの東海の諸県及び北関東では、出荷額等は増加あるいは軽微な減少となっており、従業者数の減少も少なくなっており、情報通信機器を始めとする相対的に好調な業種の新たな立地が進んでいることがうかがえる。
Bその他北陸等の日本の中央部に位置する諸県については、双方とも概ね全国平均の水準となっており、製造業をそれなりに維持していることがうかがえる。
C九州の諸県については、これまで製造業の集積が少なかった所に、電気機械・輸送機械などの幾つかの工場の立地があって、出荷額等がそれなりに維持・増加した様子がうかがえる。
D東北・山陰・四国の一部の県では、企業の撤退等もあり、双方の水準とも大きく落ち込んだことがうかがえる。
富山の飲料等の伸びはアサヒビール・コカコーラの進出、金属製品の減少はアルミサッシの不調とともに特定事業所のその他への移行、化学等の軽微な減少は医薬品の好調
各地域の変化を概観するには、この程度の知識が必要だが、残念ながら勉強不足で十分な説明はできない。
@東京では、全業種一様に減少
A滋賀は減少業種も多いが、化学等・輸送機械等などで増加
B福井は、繊維等の減少が大きいが、化学等・プラスチック等で増加
C大分は、各種機械で大幅増加
D秋田は、化学等の増加があるが、その他ほとんどの業種で一様に減少
(統計データ)
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(Feb.04,2011)