第5章 ゆとりある郷土

 富山の重要な特徴の一つは、「ゆとりを持った生活環境」の中で生活を営んでいることであろう。それは多くの利点をもたらしているが、一方で交通や各種サービス施設の整備などで非効率な面を持っている。

第1節 土地利用
 土地利用については、人口の停滞・減少、経済成長の鈍化に向かっている中でも、農地の改廃(都市的利用)は高水準で進んでいる。(01.01.15.構成変更)

第2節 都市集中と過疎化
 人々は富山平野に分散し、ゆとりを持って住んでいる。
 しかし、次第に都市集中が進んでおり、さらには富山市を始め各都市でそれなりの空洞化現象もみられる。
 一方で、他県に比べれば限られているが過疎地域の課題も抱えている。

第3節 居住環境
 ゆとりのある居住空間の中で、住宅事情は優れたものとなっている。しかし、その裏面には流動性のなさなど課題を抱えている。
 また、下水道を始めとする環境施設の整備も大きな課題である。

第4節 交通
 域内交通については、自動車交通と公共交通の調和が大きな課題である。
 また、県外との広域交通についても、鉄道、道路、港湾それぞれが課題を抱えている。

第5節 情報通信
 富山県の情報化への対応は順次進んでいる。
 通信網の整備活用は、地域の将来を大きく決定する要素となってきている。

第6節 災害と安全
 自然災害の防止と安全の課題については、引き続き大きな努力が必要であるが、そのあり方は大きく変貌してきている。
 また、環境問題については、地球的視点からのあり方も踏まえて、地域づくりが進められる必要がある。


 これまで、県民は、富山平野全体に分散して居住していたことにより、空間的ゆとりを享受していた。
 現在、世帯規模の縮小と人口の富山市等に向かっての集中により、新たな住宅地が求められ、各都市の郊外に小規模な団地が陸続と形成されている。また、これと連動し、大規模小売店等の事業所の立地も数多く見られる。
 しかし、都市周辺のスプロールは、ほとんどが農地を蚕食するものであり、農地の保全、魅力ある都市の形成、効果的な施設整備、自動車利用の抑制等々の面で多くの課題が生じている。
 これまで分散居住社会であった富山において、地域なりの今後の土地利用のあり方について、明確な合意を形成し、土地開発関連事業のあり方を軌道修正していくことが急務であろう。開発事業には、産業活動としての価値もあり、重要な意味を持っている。しかし、変化すべき産業構造をかえって温存し今日に至っているとともに、財政的限界にも至っている。

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