第5章 ゆとりある郷土

第6節 変わる安全の課題

 富山県は治水対策を充実するためにかつて石川県から独立した。これまでの努力が功を奏し安全な県となっているが、現在においても災害対策は重要な課題である。さらに、近年災害も質を変えてきており、新たな対応が迫られている。

第1項 少ない人為災害(火災犯罪交通事故救急)
 地域社会のつながりが、人為的災害を極めて少なくしている。
 しかし、交通事故を含む不慮の事故が大きな課題となっている。

第2項 新たな自然災害の兆し
 膨大な水害も昭和40年代に収まり、自然災害の少ない地域づくりを概ね実現してきた。ただし砂防をはじめとする多様な災害対策は継続していく必要がある。
 一方、新たな自然災害の兆しも見られ、新たな対応が求められている。

第3項 地域から地球へ移行する環境問題
 かつての地域社会の環境問題が比較的対処されてきた一方、地球レベルの環境問題が大きくなってきている。


 富山は、いろいろな意味で安全な地域づくりを実現してきている。
 しかし、交通事故を含む不慮の事故は、重大な死亡原因となっている。一般の疾病に対する姿勢と甚だしくバランスを欠いており、自動車利用のあり方等を基本から問い直す必要があろう。
 一方、富山平野は複合扇状地が広がる氾濫原であったが、多様な努力を重ね、自然災害の防止を実現してきた。
 しかし、今後予想される地球温暖化による異常気象がもたらす災害には、直接的な治山治水事業のみでなく、土地利用も含めた総合的な危機管理を進めていくことが求められている。
 一つには、地球温暖化防止への責務をいかに果たしていくかであり、地球的視点に立てば、明らかに過剰消費に陥っている我々自身の生産消費活動の再検討が求められている。また、異常気象災害については、治山治水対策の強化とともに、災害に強い県土利用のあり方こそ問われている。さらに異常気象がもたらす、食糧不足などの二次的災害にもできる限りの対策を講じていくことが必要である。


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(Dec.13,2001.Re-ed.)M