生涯非婚率 男22%、女15%
─2010年国勢調査─

 5年毎の国勢調査時点毎に、各年齢の未婚率が急速に上昇している。
 仮に、男の初婚終了年齢を45歳とすると、2010年時点で生涯非婚率は22%ということができよう。
 コーホート別の未婚率の推移を見ても45歳以上ではほとんど上昇しておらず、また、結婚後に子供を設け育て上げることを想定すると、この年齢当たりを限度と考えてもよいのではなかろうか。
 ただし、結婚行動はダイナミックに変化しており、この率は今後一層上がっていくと見込まれる。





 男の場合と同様にして、女の初婚終了年齢を40歳とすると、2010年時点で生涯非婚率は15%となる。





 結婚をするかしないかは個人の自由として考えられよう。しかし、老後に介護保険等の支えを受ける場合は、他人の育てた子供に支えてもらうこととなる。この意味では、非婚者等子育てをしない人は、子育ての費用を何らかの形で負担する必要があるのではなかろうか。
 ただし、経済的困難から結婚できない者には負担の追い打ちを懸けることとなり、こうした考えは単純には受け入れ難い。むしろ子育てを社会全体として行う覚悟をして、消費税などを回していくことが求められるのであろう。これは、子育ての不安から結婚を控える人を救う効果がある。

(統計データ)

(Dec.25,2011)



非婚化は人口のミスマッチから
―2005年国勢調査結果(追加)―

 年齢別の未婚率に関し、男性については、50歳代で当該年齢人口の10%を超える生涯非婚集団が生まれていることが見られる。
 一方、女については、40歳代で次第に未婚者が増加している様子が見られる。

 各年齢層での未婚率の増大が、単なる晩婚化にとどまるのか、生涯の非婚にどの程度つながるのか。生涯の非婚率は、概ね50歳前後での未婚率が目安とされる。



 未婚者の増加年齢層について、男女の非婚率を重ね詳細に見ると、女の非婚率の増加は、男より15年遅れて進んでいることがわかる。
 さらに、グラフ上での男性の生涯非婚集団の盛り上がりの肩に当たる部分に対応して、女性でも40歳前後でその肩が見えてきている。


 未婚者増加の男女の15年の時間差は、夫婦の年齢差と人口ウェーブに起因している。
 夫婦の年齢差は、若干縮小する傾向にはあるようだが、長期間ほぼ2歳を維持し続けている。
 このため、団塊の世代をきっかけとした年齢別人口数の変化(人口ウエーブ)の下では、人口の減少期には男性に結婚難が生じ、人口の増加期には女性に結婚難が生じる。
 そして、人口ウエーブの1サイクルは、減少期が15年、増加期が10年の合計25年(1世代)となっている。
 男より15年遅れて、女の非婚者の増加が明確化しつつあることは、この人口変化とちょうど重なっている。
 1966年の丙午で出生数が大幅に減少しており、国勢調査時点で概ね39歳に至っている。



非婚の拡大

 年齢別未婚率について、特定年齢の率と1歳下の率との差を当該年齢の初婚率として、グラフを描くと、結婚年齢の広がりが分かる。
 これは、結婚率を未婚率の変化率(微分値あるいは階差値)として捉えていることである。

 富山では、実数が少ないため不規則変動が入って分かり難い面があるが、女性は男性に比べて、結婚年齢が集中している。


 2つの国勢調査の間(5年間)での各年齢と5歳繰り上げた年齢での未婚率の低下幅は、この期間の初婚率として捉えることができよう。

 この初婚率を男性について見ると、まず、40歳代では殆ど結婚が進まず、概ね40歳での未婚率は生涯非婚率と大きな隔たりがない。また、女性に比較して、結婚時期の集中度合いが少なく、幅が広がっている。
 経年変化では、20歳代半ばで低下し、30歳前後で増加するいわゆる晩婚化が見られる。ただし、最近の2区間(1995→2000年及び2000→2005年)では、20歳代での婚姻率は低下しているが、30歳以降の増加は見られない。つまり晩婚化ではなく、非婚化が進んでいるといわなければならない。


 女の初婚率については、概ね30歳代半ば以降結婚が進まず、生涯非婚率が男より5歳程度早く現れる。また、結婚時期の集中度合いが男に比べて強い。
 経年変化では、概ね30歳代前半にとどまる範囲での晩婚化が見られるが。


 以上のような未婚率(及び初婚率)が今後も継続すると、将来の生涯非婚率はどうなっていくか。現在の未婚率から、5歳ずつ年齢を加え50歳を超えるまでの初婚率(5年率)を差し引いていくと、現在の初婚率が継続した場合の生涯非婚率が求められる。

 この方法で推計すると、生涯非婚率はまず男で上昇し、それを追って女が上昇する。そして現在の20歳代では、30%前後の生涯非婚率までに達することとなる。
 この試算で男女に差があるのは、この婚姻率が固定されたものでなく、変動中であることを意味していよう。
 いずれにしろ、現在の結婚行動は晩婚化にとどまらず非婚化が強く現れていることを確認しておく必要がある。

 なお、今後の生涯非婚率を的確に推計するためには、結婚行動の変化の趨勢を捉えるとともに、人口ウェーブの動向も加味したモデルを構築する必要があろう。



(統計データ)
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(Dec.25,2011Rev./Aug.30,1998.Orig.)