少ない人口移動
─2005-2010年間の移動─

 右図は、2010年10月現在の各都道府県内居住人口(5歳以上)について5年前に住んでいた場所(県内他所、他県、現住所)の構成比を表したものである。2010年時点の居住人口についての構成比であり、県外へ転出していった人口は関係していない。このため転入してきた人口比が大きいとしても、必ずしも人口増加に繋がっているわけではない。
 富山は、他の日本海沿岸諸県と同様に、移動が少なく、現住所に住んでいた人口が特に多い県となっている。
 他方、県内移動の構成比が特に多いのは、北海道、沖縄、鹿児島であり、それぞれ道県内の中核都市への人口集中が特に進んでいる。程度の差はあるが、富山を含め他の府県でもこのような動きは見られる。
 他方、他県からの流入が多いのは首都圏を始めとした大都市圏の都府県である。


 右図は、過去5年間の都道府県境を超えた人口移動を転出・転入を分けて表したものである。
 富山県などは基礎となる人口規模自体が小さいが、移動もかなり小さい。


 人口の転出入の差(純流入)を見ると首都圏への流入超過が目立ち、これとともに愛知及び滋賀への流入があったことが分かる。
 さらに詳細には、全国の各ブロックで、それぞれの地方中枢都市所在県への移動が読み取れる。具体的には、仙台(宮城)、広島、福岡への集中があり、金沢(石川)、高松(香川)がややこれに準ずる位置にある。
 北海道での道内移動は、この移動に対応するものとも言えよう。


 富山の他都道府県との人口移動については、隣接県と三大都市圏との関係が大きい。


 富山への人口の純流入については、流出(マイナス)で大きい方から、石川、愛知、東京が並んでいる。
 流入では、福井、岐阜が並ぶ。また東北・北海道もある程度の流入超過となっている。


(統計データ)

(Feb.06,2012REV./Jul.05,2011)



少ない社会移動
―国勢調査による社会移動集計―

 2000年国勢調査によれば、富山県で5年前も同じ住所である者(5歳以上)の比率は80.2%であった。これは、都道府県の中では5番目に大きく、社会移動の少ない県であることを示している。
 都道府県毎の社会移動の格差は、自県内移動で大きく、大都市圏地域とともに北海道、沖縄などでの県内移動率は高い。
 他県からの移動が大きいのは、東京都を始めとする大都市圏地域の都府県であり、さらに地方中枢都市のある宮城、広島、福岡が並んでいる。

 人口の県内移動が少ないということは、県内での新規就業・転職などがあっても居住地を変更する必要があまりないコンパクトにまとまった県ということを意味していよう。(ただし、富山県以外の移動の少ない県では、県を幾つかに分割した上で同様のことが言えるようだ。)
 しかし、世帯規模の縮小が急速に進んでいるということは、人の移動は通勤上の都合などより、世帯形態の変更に伴って起こっていることが相対的に多いということであろう。また、県内で、世帯全体が揃って引っ越すということも少ないようだ。
 こうした、状況は、地域社会のあり方をいろいろと規定する結果になっているものと考えられる。


富山県と他県との関係
 富山県と他県との交流関係として、5年前に富山県外にいて現在県内に住んでいる人、及び5年前に県内にいて現在県外(国外を除く)に住んでいる人の和を相手方都道府県別に見ると、三大都市圏の東京、神奈川、愛知、大阪、及び隣県である石川・新潟との関係が大きい。
 これらに次いで、関東、中部、関西地方のその他の県との関係が強く、北海道との関係もこれに並んでいる。


 富山県と他県との交流関係を流出入の差で見ると、大都市圏等との関係では主として転出超過であるが、その他について転入超過が多い。
 この移動は、日本全体として、人口が周縁部から中央部へ、さらに大都市圏へと向かっていることの現れと理解できよう。


(統計データ)

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(Jul.05,2011Rev./May.06,2002.)