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富山国際大学周辺の植生の遷移



 以下の内容は、大学周辺の様子を取り敢えず伝えようとしたものです。雑木林の生態についての知識を持たないまま描いたもので、間違いも多いことと思います。この内容を引用する際には十分に注意してください。また、間違いについては、直接、ご指摘いただければ幸いです。

【極相】
 東黒牧台地の雑木林は、かつて薪炭等を得る地として利用されてきており、利用されなくなってから極端に長い時間を経ている訳ではない。また、林の膨らみが小さく、周辺(主として南側)の陽樹に続いて陰樹が育成する余地もそれほどない。このため、陰樹を主体とした極相に至ることはないであろう。
 仮に、陰樹が繁茂すれば、ウラジロガシであろうか。台地を少し降りた谷筋の湿った地であれば、ハンノキの可能性もあろう。これは、福沢に降りる道筋に成長している。


【遷移相―二次林―】
薪炭林
 極相ではないが、陽樹の高木としては、コナラが優勢である。これは、15〜20年の間を置き帯状の皆伐を繰り返せばそれなりに、育ち続けるようだ。
 このような地では、コナラ以外にクヌギが期待されるようだが、台地では片山学園前にわずかの育成が見られる。また、海抜が高くなれば、ミズナラの繁茂が予想それるようだが、コナラとミズナラの雑種のコミズナラが見られるにとどまっている。
 なお、林床には、アオキ、ヤブツバキなどが育っている。

用材林
 用材としては、アカマツがある。アカマツは、土壌条件の厳しい土地でもよく繁茂するようだが、他の樹種との競合には弱く、他樹の伐採、林床の整備等を続ければ、生育し続けるようだ。


【マント群落】
 林から空き地に出る境には、外界の環境にも耐えるマント群落が広がる。陰樹の極相に対して、コナラなどの陽樹もマント群落とみなされることがあるようだ。
 マント群落は、雑木林の中心部が外界に直接さらされることを防いでおり、むやみに伐採等するものではないようだ。

陽樹中木
 マント群落に育つ、陽樹の中木としては、東黒牧台地では、エゴノキ、ソヨゴ、ゴンズイ、リョウブ、ウワミズザクラなどが見られる。
 ただし、雑木林の外から見ると、現時点では、カラスザンショウやアカメガシワなどが目立つ。これは雑木林を切り開き陽が当たるようになった際にまず繁茂する先駆性陽樹であり、東黒牧ではかなり大きくなっているが、寿命は短いようである。

低木
 一方、低木としては、クズに加え、フジ、ガマミズ、クロモジ等が育っている。


【袖群落】
 袖群落としては、ススキやヨモギがあげられる。
 大学のグランド北東側では、ススキとアカマツの線香林となっているが、これは、遺跡調査の跡を土で覆ったため、養分がなくても繁茂する植生が出現しているものである。



 薪炭や各種用材を求めなくなった時代に、雑木林とどう付き合っていくか。
 今後雑木林をどのように利用していくのかの方向性を明確にしないと考えにくい課題である。
 いずれにしろ、雑木林内部の林床を多少は整備し、散策し、林に親しめるようにすることが考えられよう。
 また、マント群落であれば、先駆性陽樹を多少は整理して、その他の陽樹中木を安定した成長に導くこともあるのかもしれない。